「塗り絵のような恋!」


「ぬ」

子供の頃「大人になっても少女漫画って読むのかなぁ?」と小さな疑問を持っていました。漫画の前に「少女」という言葉がついているので、少女でなくなったら、もう読めなくなると勘違いしていたようです。

大人になった今、どうしているかと聞かれれば、少女はとっくの昔に卒業していますが、少女漫画を読んでいます。もしかすると学生時代よりも読む冊数は増えているかもしれません。お小遣いが増えたので、単純に漫画の数が増えただけだとも言えますが。

読み続けて気づいたのは、思っていたよりも「少女」や「大人」には差がないということ。年を重ねていくというのは、若さを失うのではなく、新しい感覚や知識をどんどん増やし、自分を拡張していくような感覚で、若い私も今の私も体の中で共存しているということでした。

不思議と、少女漫画を読んでいるときは中学生や高校生の頃の感覚に戻ります。あの頃、夢中になって恋愛漫画を読んでいました。

まだ恋なんてしたことがなく、愛がなにものなのかさっぱりわかりません。「どうやらそういうものがあるらしい」というぼんやりとした噂のようなもの。どこかにいるであろう運命の人に、いつか会えるはずと信じていました。

妄想だけで爆発しそうになっていた思春期。あの記憶が私の中にちゃんとあること、あの記憶を素直に持てたことは、くすぐったくもあり、宝物でもあります。

思春期の制服を着た私は、今でも私の中に住んでいて、普段はおとなしく昼寝でもしていますが、読書の時間にこちらが望めばタイムマシーンに乗って今の私の目の前にやって来て、大人の私と入れ替わってくれます。

少女漫画を思い出し、気分転換に恋愛の塗り絵でも試してみては!!!

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