究極の質問は慎重に!?

K子さんとA君は、交際して二年目の26歳どうし。

A君は不動産のセールスマンです。

彼は、最近この仕事についたばかりで、勉強しなければならないことも
多く、帰宅が十一時過ぎる毎日です。

当然、二人は会える時間が、段々少なくなりました。

そんなある日、K子さんは「私と仕事と、どっちが大事なの?」と詰め寄
りました。彼女は、自分と彼の仕事とを同じ次元で捉えてしまったのです。

彼の時間がないのは、遊んでいる訳ではなく、仕事が忙しいことが理由な
のに何故? と私は首をかしげました。

実は、彼女が腹立たしいのは、彼が忙しいということが直接の理由ではな
く、彼と会えない淋しさと、あまり連絡をくれない彼に対する苛立ちが原
因なのです。

どうやら、ここでK子さんは、もっと大人の女性にならねばいけないよう
な気がします。

人伝えに聞くと、忙しい彼も、彼女に会いたいようです。

気持ちはK子さんと同じですが、今、彼の頭の中は仕事のことで一杯で、
彼女に優しい言葉をかける余裕すら見つかりません。

彼女にしてみれば、「どんなに忙しくても、私のことを思ってくれている
のなら、仕事の少しの合間に、電話を入れたりメールを送るぐらいは出来
るはず」というのが理屈です。

しかし、どうも彼は、そのように気を配ることが不器用なタイプらしい。

そんな彼を好きになったのですから、忙しい彼を包み込むように愛してこ
そ、彼女は大人の女性と言えます。

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