「寅さん」に学ぶ恋愛!!!

『男はつらいよ』の寅さんシリーズは、日本が世界に誇る長寿人気作です。1969年からの27年間、全48作、90年代までは、毎年夏と冬の2回公開されていました。

主演の渥美清さんが亡くなり、シリーズはストップしてしまいましたが、テレビやDVDなどで、作品を目にした人も多いことと思います。

27年間という長い期間、途切れずに続いたのも素晴らしいことですが、ワンパターン的なストーリー(旅先から寅さんが葛飾柴又に帰ってきて、恋をして失恋する)でも、飽きられるどころか、安心して見に行ける娯楽作として人気を維持したことも驚きです。

よく知らない人にとっては、形式化したシリーズの代名詞かもしれませんが、実際には傑作も少なくありません。

なぜ、これほど長い間愛され続けてきたのか、不思議だと思いませんか?

寅さんシリーズは、日本人の心のあり方、恋愛の形が描かれています。シリーズ中、寅さんは、一体、何回惚れて、何回フラれてしまったでしょう?

結果には結びつかないものの、両思いの場合もあるし、惚れられてしまうこともありますが、失恋の回数は、記録的。

ハッピーエンドにはなれない宿命があったようです。

初めは寅さんも、フラれるなんて思いません。美しいマドンナに会ったら、簡単に惚れてしまいます。

マドンナに出会えた喜びでたちまち有頂天、歌も歌うし、意見も変えるし、ダメ男から脱出しようと、奮闘します。

恋をしている最中は、寅さんは間違いなく幸せの絶頂にいます。いい人にもなります。誰にも優しくなります。

時には、優しくなりすぎたあまり、恋のライバルにも手を貸してしまうこともあります。

恋に落ちた瞬間から、寅さんの頭の中からは、過去の失敗の記憶や、これからの未来の予測は抜け落ちてしまいます。

マドンナと自分の今の関係と、時間としての現在しか頭になくなるのです。

寅さんの運命の人、浅丘ルリ子演じるリリーは、こう言います。「惚れられるより、私が惚れたいのよ。恋がしたい、燃えるような恋がしたい」

恋されるより、恋することのほうが大切だし、幸福なのだ、振られようと、失恋しようと、恋ができればそれでいい、という心情が伝わる言葉です。

リリーにしてみれば、寅さんのように、自分から積極的に誰かを好きになる人は、羨ましいわけです。

寅さんにとっては、惚れた相手の幸福を大事にしたい気持ちと、今現在の自分の気持ちが一番。でも、一方的に思い込んでしまうことも多いのです。

だから、相手の気持ちも読み損いがち。そこが寅さんらしいといえばそうなのですが…。

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